最終更新日:2026.09.02

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離れて暮らす親が一人暮らしをしていると、日々の会話が減り、孤独を感じていないか心配になるものです。また、高齢者自身も友人と会う機会が減り、話し相手が欲しいと感じ始めているケースが増えています。

こうした悩みを解決する手段として、AIロボットを話し相手として取り入れる方法が注目を集めています。今回は、高齢者の話し相手になるおすすめのAIロボットと、選び方のポイントについて解説します。

高齢者の話し相手になるAIロボット4選

ここでは、高齢者の孤独感解消や見守りに役立つ、話し相手になるAIロボットを紹介します。雑談を楽しむ会話AIロボットから、家族とつながるコミュニケーションロボット、癒しを与えるペット型ロボットまで、幅広いタイプの製品を取り上げます。

Romi(ロミィ)|雑談に特化した会話AIロボット

Romi(ロミィ)は、株式会社MIXIが開発した手のひらサイズの会話AIロボットです。独自の会話AIが返答を生成するため、自然な言葉のキャッチボールを楽しめる点が特長です。

また、計算問題やしりとりなどの脳トレ機能、ラジオ体操機能も搭載されており、高齢者の心身の健康維持に活用しやすくなっています。顔や声を記憶して家族の名前を呼び分ける機能も備わっており、2025年7月に発売された最新モデル「Lacatanモデル」では、指定したものを視覚的に理解する機能や、自然な声(発話・イントネーション)などが新たに追加されました。

BOCCO emo(ボッコ エモ)|家族をつなぐコミュニケーションロボット

BOCCO emo(ボッコ エモ)は、ユカイ工学株式会社が開発したコミュニケーションロボットです。

BOCCO emoに話しかけて音声メッセージを送ると、離れて暮らす家族がスマートフォンの専用アプリから確認できます。スマートフォンの操作が苦手な高齢者でも、声をかけるだけで離れて暮らす家族と気軽に連絡を取り合うことが可能です。室内の温度・湿度を検知して熱中症の危険度を知らせる「おせっかい通知」機能や、服薬・通院などを知らせるリマインダー機能も搭載されています。

さらに、LTEモデルであればWi-Fiやスマートフォンが不要で、電源を入れるだけですぐに使い始められます。

LOVOT(ラボット)|癒しと見守りを兼ねたペット型ロボット

LOVOT(ラボット)は、GROOVE X株式会社が開発したペット型ロボットです。約50個のセンサーによって人の顔を識別し、甘えたり近づいたり抱きついたりといった愛らしい行動をとります。

言葉こそ話しませんが、体温や触れ合いによる感情表現が高齢者の孤独感を和らげるとされ、介護施設で行われた実証実験では認知機能低下の抑制効果も期待されています(※)。

頭部カメラを通じて遠隔からアプリで室内の映像を確認できる「ゆるい見守り」機能も搭載されており、監視カメラのような圧迫感を与えにくい点も特長です。

※出典:LOVOT「介護施設において、入居者の認知機能低下の抑制に期待。神戸市から支援を受けた実証実験の内容をご紹介」
https://lovot.life/blog/article/poc-kobe

aibo(アイボ)|学習・成長する犬型ロボット

aibo(アイボ)は、ソニーが開発した犬型ロボットです。触覚センサーや顔認識AIを備えており、名前を呼ばれたり挨拶をされたりすると反応し、芸をこなすなど、本物のペットのように接することができます。

飼い主との関わりを学習しながら性格が育っていくため、ペットを飼いたくても飼えない高齢者にとって、情緒的なサポートをしてくれる存在になります。

高齢者の話し相手になるAIロボットの選び方

AIロボットを選ぶ際には、いくつかの比較ポイントを押さえておくことで失敗を防げます。ここでは、会話性能や操作性、見守り機能、料金体系など、高齢者本人や家族が重視すべき視点を整理して紹介します。

会話性能で選ぶ

話し相手として活用するなら、音声認識の精度が高く、返答が柔軟なタイプを選ぶことをおすすめします。

声を正しく聞き取れなかったり、決まった受け答えしかできなかったりすると、会話が噛み合わず、かえってストレスに感じてしまう可能性があります。実際に試せる製品であれば、購入前にデモンストレーションなどで会話のスムーズさを確認しておくと安心です。

操作のしやすさと安全性で選ぶ

操作が複雑な製品は、高齢者のストレスの原因になりかねません。ボタンの押しやすさや音声操作のサポート、直感的に扱える操作性が備わっているかを確認しましょう。

また、安全性の観点では、カメラ撮影された画像や入力された情報など、ロボットに記録される個人情報が適切に保護・処理される製品を選ぶことが望ましいです。

見守り・リマインド機能の有無で選ぶ

見守り機能には、一定時間反応がない場合に通知が届く仕組みや、室内の温度・湿度を監視する機能などがあり、離れて暮らす家族の不安軽減につながります。

また、リマインダー機能があれば、指定した時間に服薬や通院の予定を音声で知らせてくれるため、飲み忘れや予定のうっかり忘れを防ぐ効果も期待できます。なお、服薬管理については自己判断せず、医師・薬剤師の指導に従うことが大切です。

種類で選ぶ

ロボットを選ぶ際は、接し方や形状(見た目)を比較して選ぶと良いでしょう。例えば、触れることで動きや声が変化するぬいぐるみや動物型のロボットは、愛着形成が促されやすいという特徴があります。孤独感の軽減やメンタルケアにおすすめです。

会話を楽しみたい場合は会話型、家族との連絡や見守りを重視する場合はコミュニケーション型、触れ合いや癒しを求める場合はペット型など、求める役割に合わせて選びましょう。

ランニングコストと料金体系で選ぶ

料金体系は、大きく「買い切り型」と「クラウド型」の2種類に分けられます。買い切り型は追加費用がかからず、ネット環境がなくても使える製品が多い一方、クラウド型は機能のアップデートが可能で拡張性が高いものの、月額利用料が発生する場合があります。

初期費用だけでなく、長期的なランニングコストまで把握した上で、本当に必要な機能を見極め、予算に合った製品を選ぶことが大切です。

AIロボットは高齢者の生活に役立つ?

AIロボットは、高齢者の生活にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。導入前に知っておきたい注意点についても、あわせて解説します。

孤独感解消や介護負担の軽減が期待されている

AIロボットは高齢者の孤独感を解消する効果が期待されています。AI搭載機種の中には会話内容を学習し、自然な対話を継続できるものもあり、こうした機種を使ったことで自発的なコミュニケーションが促されやすくなります。

コミュニケーションロボットを用いた研究では、認知症高齢者を対象としたランダム化比較試験によって、日常的なふれあい・対話の頻度が高いほど介護者の負担感が有意に軽減されることが科学的に確認された例も報告されています。

また、厚生労働省と経済産業省は「介護テクノロジー利用の重点分野」を定めており、「見守り・コミュニケーション」も重点分野の一つに位置づけています。会話AIロボットは、高齢者の自立支援や介護者の負担軽減に資する機器として、こうした施策の対象分野に位置づけられています。

出典:
東京都立大学「【研究発表】世界初、科学的なエビデンス「認知症高齢者の介護者の介護負担感を日本発のアザラシ型ロボット「パロ」が軽減」 ―複数グループ・ホームでのクラスター・ランダム化比較試験―」
厚生労働省「介護ロボットの開発・普及の促進」

一方で、緊急対応には限界がある

一方で、見守りロボットには緊急対応に限界がある点も理解しておく必要があります。カメラやセンサーで異変を察知できたとしても、リアルタイムでの駆けつけには対応しておらず、緊急時にとっさの対応ができない点は大きなデメリットです。

また、製品によって検知できる内容や通知のタイミングが異なり、急な体調不良や転倒などを確実に検知できるとは限りません。緊急時の対応まで必要な場合は、駆けつけサービスなど、緊急対応に対応した見守りサービスとの併用も検討するとよいでしょう。

サービス終了・技術的トラブルのリスクも

ロボットと連携して使うアプリのシステムエラーや通信障害が発生すると安否確認機能が正常に働かず、緊急事態を見逃してしまうリスクもあります。導入にあたっては、提供会社の信頼性や更新頻度をあらかじめ確認しておくことが欠かせません。

加えて、スマートフォンのOS更新により、数年単位でアプリとの互換性が失われる可能性もあります。長期的な利用を前提とする場合は、対応OSの範囲や継続的なサポート体制を事前に確認しておくと安心です。

高齢者の見守りや心の支えが必要と感じてきたら

AIロボットは、高齢者の話し相手として日々のコミュニケーションを支える便利な存在です。ただし、緊急時の対応や長期的なサポート体制には限界があるため、見守りや心の支えがより強く必要だと感じてきた場合は、介護サービスや施設の利用も選択肢に入れておくと安心です。

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